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2026.03.07

お腹の張り・ガスが溜まる原因とは?放置してはいけない病気と大腸内視鏡検査の重要性

お腹の張り・ガスが溜まる症状とは

(腹部膨満感)

お腹が張る、ガスが溜まる、腹部がパンパンに感じるといった症状は、医学的には「腹部膨満感(ふくぶぼうまんかん)と呼ばれます。

多くの方が一度は経験する症状ですが、数日で改善する軽いものから慢性的に続くもの、病気が原因のものなど、原因はさまざまです。特に注意が必要なのは「症状が長く続く」「以前より強くなっている」「便通の変化がある」といった場合です。

これらの症状の背景には、大腸ポリープ、大腸がん、腸の炎症、腸閉塞などの病気が隠れていることがあります。

本記事では、消化器内科医の視点から、お腹の張りの原因、考えられる疾患、予防方法、必要な検査(大腸カメラ)について詳しく解説します。

「お腹の張り」についての詳しいYouTube動画はコチラ


お腹の張りが起こる仕組み

お腹の張りは主に次の3つの要因で起こります。

① 腸内ガスの増加

腸内細菌は食べ物を分解する際にガスを発生させます。普通の人でも、1日1L程のガスが産生されると言われています。ガスが増えたり排出できなくなると腹部膨満感が生じます。


② 腸の動きの低下

腸は蠕動運動(ぜんどううんどう)によって内容物を運びます。しかしストレス、運動不足、食物繊維摂取不足、加齢、術後などで腸の動きが低下するとガスや便が停滞します。


③ 便の蓄積

便秘になると腸内で発酵が進み、ガスが増加します。その結果、お腹の張り、ガスの増加、おならが臭くなる、不快感が生じます。


お腹の張りの主な原因

食生活

ガスを発生しやすい食品として、最近注目されているのが「FODMAP」というのがあります。

FODMAP(フォドマップ)とは、小腸で吸収されにくく腸内で発酵しやすい糖質の総称で、腹部膨満感やガス、下痢などの原因になることがあります。正式には Fermentable(発酵性)・Oligosaccharides(オリゴ糖)・Disaccharides(二糖類)・Monosaccharides(単糖類)・And Polyols(糖アルコール) の頭文字を取った言葉です。代表的な食品には、小麦、玉ねぎ、にんにく、牛乳、りんご、人工甘味料などがあります。

  • ただし、これらが日本人の腸にそのまま当てはまると言うわけでもありません。腸内細菌は民族差、個人差があります。実際に2週間ほど試してみて、お腹の調子が変わるようなら自分の腸にあっているかどうか判断できます。

また、早食いや早飲みも同時に空気を飲み込みます。食べ過ぎないようにすることや、よく噛んで食べることが重要です。


便秘

便秘になると、腸内細菌の発酵、ガスの増加が起こります。特に女性に多い原因です。


ストレス

腸は「第二の脳」と呼ばれるほど自律神経の影響を受けます。ストレスが強いと腸の動きが乱れる(交感神経が過剰に反応)、ガスが溜まりやすくなることがあります。

また知覚過敏を起こし、少しの張りでも強く症状を感じてしまうことがあります。


お腹の張りの原因となる疾患

過敏性腸症候群(IBS)

若い人に多い病気です。症状は、お腹の張り、腹痛、下痢や便秘などの便通異常を認めることがあります。

ストレスとの関連が強い疾患です。症状が強い割には、大腸カメラなどの検査では異常が見つからないことが特徴です。


大腸がん

大腸がんの初期は無症状のことが多いですが、進行すると、お腹の張りや便秘、便が細い、血便などの症状が出ます。


腸閉塞(イレウス)

腸の通過が完全または部分的に止まる状態です。

症状は、強い腹部膨満や嘔吐、腹痛、ガスが出ないなどの症状があります。腸閉塞の多くの原因は手術後の癒着です。そのほかにも子宮内膜症による炎症や、S状結腸が長く捻転して腸閉塞を起こすことがあります。

腸閉塞は多くは入院で絶食で経過観察を行いますが、腸管壊死をおこすと緊急治療が必要なことがあります。


小腸内細菌増殖症(SIBO)

最近注目されている原因です。

SIBO(Small Intestinal Bacterial Overgrowth:小腸内細菌増殖症)とは、本来は細菌が少ないはずの小腸で細菌が過剰に増殖してしまう状態を指します。

小腸に細菌が増えると、食べ物が通常より早く発酵し、大量のガス(水素ガスなど)が発生するため、お腹の張りやガスの増加、腹痛、下痢などの症状が起こります。特に食後にお腹が膨らむ、ガスが頻繁に出るといった症状が特徴です。原因としては、腸の動き(蠕動運動)の低下、長期間の便秘、胃酸分泌の低下(制酸剤の使用など)、糖尿病、自律神経の乱れなどが考えられています。

現時点では病気として確立されたものではなく、あくまでこのような概念があるという程度です。(保険診療で、検査や治療がされるわけではありません)


お腹の張りを予防する方法

1よく噛んで食べる

早食いは空気を飲み込みやすくなります。一口30回を目安に噛むことが理想です。また1食あたり15分程度かけることが理想です。


2食物繊維を適切に摂る

食物繊維は腸内環境を改善します。ただし急に増やすとガスが増えることがあります。また水溶性と不溶性食物繊維のバランスが大事とされています。野菜やキノコは全体的にバランスよく食物繊維が含まれており、積極的に摂りましょう。(日本人の平均摂取量は、推奨量の70%程度しか摂っていません)


3適度な運動

運動は腸の動きを改善します。またストレスの解消にも繋がります。おすすめは、1日15分から30分のウォーキング、ストレッチ、軽い運動です。


4規則正しい生活

  • 睡眠(1日7〜8時間)食事時間(1日3食)ストレス管理が重要です。


お腹の張りが続く場合に必要な検査

症状が続く場合は消化器の検査が必要になります。

①血液検査

炎症や貧血を確認します。

②腹部超音波検査

超音波を腹部の表面から当てて、肝臓・胆のう・膵臓を評価します。超音波は空気によって散乱されるため、胃や腸を直接観察することはできません。また腹部の表面から当てるため、背中側の臓器である膵臓などは観察が困難です。

③レントゲン、CT検査

レントゲンでは、ガスの溜まり具合が分かります。また腸閉塞で腸液が溜まっていることも確認できます。ただし2次元の画像であり、腫瘍などの確定はできません。

一方でCT検査は輪切りの断層写真であり、腫瘍の有無を同定できます。また輪切りの画像であり、背中側の臓器も観察することができます。


最も重要な検査:大腸内視鏡検査(大腸カメラ)

お腹の張りの原因として大腸の病気が疑われる場合、最も重要な検査が「大腸内視鏡検査」です。

この検査では、直接カメラで大腸の中を見ることで、大腸ポリープ、大腸がん、炎症性腸疾患などを直接確認できます。さらにポリープはその場で切除可能です。これは大腸がん予防につながる重要な検査です。

また腸捻転があった場合は、内視鏡を使って捻転を解除することが可能です。

ただし、大腸カメラを行うには下剤を飲んで腸管をきれいにする必要があります。大腸がんによる閉塞や、癒着による腸閉塞を疑う場合は、下剤が逆に腸管に溜まり負担を与えるため、大腸検査を避けることがあります。


大腸カメラは苦しい検査ではありません

近年の内視鏡検査では、鎮静剤使用(ウトウトする薬剤を点滴)、細径スコープ(大腸カメラ挿入時の痛みの軽減)、炭酸ガス送気(ガスが腸管で吸収されるため検査時の張りの改善)により眠っている間に終わる検査が可能です。


大腸カメラを受けるべき症状

次の症状がある方は検査をおすすめします。

  • ☑️お腹の張りが続く
    ☑️便秘や下痢を繰り返す
    ☑️急に便が細くなった
    ☑️血便
    ☑️40歳以上


よくある質問(FAQ)

Q1 お腹の張りだけでも病院に行くべきですか?

数日で改善する場合は問題ないことも多いですが、

症状が数週間続く場合は消化器内科の受診をおすすめします。


Q2 ガスが多いのは異常ですか?

食生活によることが多いですが、腸の病気が隠れていることもあります。


Q3 大腸カメラは痛いですか?

鎮静剤を使用することで、眠っている間に終わる検査が可能です。


Q4 何歳から大腸カメラを受けるべきですか?

40歳を過ぎたら一度検査をおすすめします。


Q5 お腹の張りは大腸がんの症状ですか?

必ずしもそうではありませんが、便通の変化や血便がある場合は注意が必要です。


大阪本町胃腸内視鏡クリニック

当院では
☑️消化器内視鏡専門医による検査
☑️鎮静剤を使用した苦痛の少ない大腸カメラ
☑️日帰り大腸ポリープ切除 を行っています。

お腹の張りやガスの症状が続く方はお気軽にご相談ください。


当法人では「大阪から胃がん、 大腸がんを撲滅する」 と目標に掲げています。

森ノ宮胃腸内視鏡ふじたクリニック、大阪本町胃腸内視鏡クリニックともに 内視鏡専門クリニックです。 鎮静剤麻酔を使った楽な胃カメラ、鎮痛剤を使った痛くない大腸カメラを行っています。

消化器内視鏡専門医による高精度かつ苦痛の少ない内視鏡検査と診断によって、胃がんや大腸がんの早期発見と予防、撲滅を目指しています。

【森ノ宮胃腸内視鏡ふじたクリニック】

2016年に開業し、年間約4000件の内視鏡検査を行っています。

JR森ノ宮駅直結、地下鉄森ノ宮駅から徒歩3分 ビエラ森ノ宮3階

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