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2025.12.11

胃がんについて全部解説

【胃がん】大阪から胃がんを撲滅する

 

症状・原因・検査方法・治療・予防を本町の内視鏡専門医が解説

 

こんにちは。大阪本町胃腸内視鏡クリニック 院長の藤田です。

本記事では、日本人に多い病気である 「胃がん」 について、できるだけわかりやすく解説します。

  • 胃がんの初期症状は?

  • 原因は何?ピロリ菌は本当に危険?

  • 胃がん検診は毎年受けたほうがいい?

  • 胃カメラは何歳から必要?痛くない方法は?

このような疑問に、胃内視鏡専門医の立場から丁寧にお答えします。

胃がんは、早期に発見すればほぼ完治できる病気です。

しかし、初期の胃がんは自覚症状がほとんどないため、どれだけ早く検査を受けられるかが運命を左右します。

このブログが、皆さんの健康を守るきっかけになれば幸いです。


1.胃がんとは?

胃がんとは、胃の粘膜にできる悪性腫瘍のことです。

日本では年間約11万人の方が、胃がんと診断されています。以前と比べて減少傾向にあるとはいえ、依然として上位を占めるがんです。

資料はコチラ→https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/cancer/5_stomach.html

■ 日本で胃がんが多い理由

  • 日本を始め、東南アジアでは胃がんに罹患する確率が高いことが知られています。それはピロリ菌の感染率が高いこと、ピロリ菌の攻撃性が強い(胃が荒れやすい)ことなどが挙げられています。
  • そのほかにも、食生活(塩分の高い食事、保存食文化)や、年齢分布(高齢者が多い)によって、日本人には胃がんが多いのです。

特に「ピロリ菌感染」は胃がんの最大の危険因子であり、WHOでも「確実な発がん因子」と認定されています。ピロリ菌の除菌によって、胃がんのリスクが大きく下がることが分かっています。


2.胃がんの原因 ─ 最も重要なのはピロリ菌

胃がんの原因には複数ありますが、医学的に最も強い関連が証明されているのが ヘリコバクター・ピロリ菌です。

■ ピロリ菌が胃がんを引き起こすメカニズム

  1. ピロリ菌は2歳から5歳で口から入り、胃の中に住み続けます。(自然に排除する事はほとんどありません。)

  2. 胃粘膜に慢性の炎症(慢性胃炎)を起こします。長期間続くと萎縮性胃炎になり、がん化しやすい環境が整います。

  3. 遺伝子変異が蓄積すると胃がんが発生します。

■ ピロリ菌以外の胃がんリスク

  • ⚫️喫煙

  • ⚫️塩分の取りすぎ(塩辛い食べ物・漬物・加工肉)

  • ⚫️野菜不足

  • ⚫️アルコールの過剰摂取

  • ⚫️加齢(50歳以降で一気に増える)

ただこれらの条件は、ピロリ菌感染症に比べると胃がん発生リスクの関与には乏しく、やはりピロリ菌感染症が胃がんの最大の原因です。


3.胃がんの初期症状 ─ ほとんどの場合“無症状”

胃がんに関する大きな誤解があります。

多くの方が「症状が出たら病院へ行けばよい」と考えていますが、これは非常に危険な判断です。

■ 初期の胃がんに症状はある?

ほとんどありません。

胃がんの初期の状態は、胃の粘膜表面にがん細胞がとどまっており、ほとんど症状が出る事はありません。

胃がんに限らず、がんで症状が現れる頃には、進行がんであるケースがほとんどです。

■ 胃がんにみられる症状(進行してから)

  • ⚫️みぞおちの痛み

  • ⚫️食欲不振

  • ⚫️胃もたれ

  • ⚫️体重減少

  • ⚫️吐き気

  • ⚫️貧血(黒い便が出ることも)

しかし、これらの症状は 胃炎や胃潰瘍と同じ ため、胃がんとは気づきにくいのです。胃がん特有の症状と言うのは存在しません。

□ だからこそ「症状がなくても胃カメラ」が必要

胃がんは症状が出るのを待っていては遅すぎます。

“無症状のときに発見する”

これだけが胃がんから命を守る方法です。


4.胃がんは早期発見でほぼ完治できる

胃がんは恐ろしい病気ですが、もうひとつ大事な事実があります。

■ 早期胃がんの5年生存率

ほぼ100%に近い と言われています。

なぜかというと、早期の場合は胃を切らずに

内視鏡治療(ESD)だけで治療が完結することが多い からです。

反対に、進行してから見つかると…手術で胃の一部または全体を切除

  • 抗がん剤治療などの治療が必要になります。

だからこそ、苦しくない胃カメラで毎年のチェックをすることが、最も合理的な健康投資 なのです。

胃がんのリスクはピロリ菌とわかっており、ピロリ菌の感染者(治療後の方も含め)は定期的に胃カメラをする必要があります。


5.胃がんを見つける検査 ─ 胃カメラが圧倒的に有効

胃がん検査には、①胃バリウム ②胃カメラ(上部消化管内視鏡)

の2つがありますが、精度が圧倒的に高いのは 胃カメラ です。


■ なぜ胃カメラのほうが優れているのか?

① 直接、胃の粘膜を観察できる

早期の胃は、胃の粘膜がわずかに赤くなったり、白くなったり、凹んだりします。つまり、白黒写真で凹凸の変化を見るバリウムでは診断がつかないのです。

② その場で組織検査(生検)ができる

がんかどうかの最終診断は、生検組織検査による病理診断によります。病理医が組織を顕微鏡で観察し、がん細胞があれば胃がんと診断されます。

バリウムは白黒の画像診断であり、組織検査はできません。つまり、胃がんかどうかの診断ができないと言うことです。

③ 早期胃がんのほとんどは胃カメラでしか見つからない

早期胃がんは、わずかに粘膜の色調が変化する程度の状態がほとんどです。

バリウム検査は粘膜の凹凸を観察するものであり、胃がんで粘膜が凹凸の変化をしているときは、既にがんが進行していることがほとんどです。


■ 当院の胃カメラ(大阪本町)で選ばれる理由

  • ⚫️鎮静剤を用いて“眠っている間に終わる”苦しくない内視鏡

  • ⚫️内視鏡専門医による高精度の診断

  • ⚫️最新の内視鏡(LCIなど)で微細な病変も見逃さない

  • ⚫️ピロリ学会認定医によるピロリ菌検査・除菌治療

「胃カメラは怖い」「オエっとなるのが嫌」という方にこそ、

鎮静下での楽な内視鏡をおすすめします。


6.胃がんの治療方法 ─ 病期によって大きく変わる

胃がんの治療は、がんの進行度(ステージ)によって変わります。

■ 早期胃がん(ステージ0〜I)

  • 内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD/EMR)…胃を切らずに、内視鏡を使って、粘膜表面のがんだけをくり抜く治療です。体への負担が非常に少ないのが特徴です。

  • 手術は数時間で完了し、10日ほどの入院で完治します。

■ 進行胃がん(ステージII〜III)

  • 胃切除手術(部分または全摘)またはリンパ節郭清

  • 術後に抗がん剤の併用も行うことがあります。

■ 末期胃がん(ステージIV)

  • 化学療法(抗がん剤)や免疫チェックポイント阻害剤

  • 緩和ケア

どの治療を選べるかは、“どの段階で見つかるか” にすべてがかかっています。

治療方法は、ガイドランで標準治療が定められており、病院によって治療方針が大きく変わる事はありません。


7.胃がんは予防できる?5つの重要ポイント

胃がんは、生活習慣改善で「完全に」防ぐことはできませんが、

リスクを下げることはできます。

■ ① ピロリ菌の検査と除菌

→ 胃がん予防で最も重要。

■ ② 塩分を控える

■ ③ 喫煙しない

■ ④ 野菜と果物を意識して取る

■ ⑤ 毎年の胃カメラ

40代以上は特に必須。ピロリ菌陽性の方は年1回。


8.胃がんQ&A ─ よくある質問に専門医が回答

■ Q1:胃がんは若い人でもなりますか?

A:数は少ないですが、20〜30代でも発症します。特に家族歴がある場合は注意。一般的には50代から胃がんが増加します。

■ Q2:胃がんの初期症状はありますか?

A:そもそも初期の定義と言うのはありません。早期胃がんの場合は、ほとんど症状はありません。胃がんで症状が出るのはほとんどが進行してからです。

■ Q3:胃がんはピロリ菌を除菌すれば予防できますか?

A:ピロリ菌を除菌することで、胃がんの発生リスクを減らすことができます。ただし、完全に予防できるわけではありませんので、除菌後も定期的に胃カメラを受けてください。

■ Q4:胃がん検診はどれぐらいの頻度で受けるべきですか?

A:胃がん検診は40歳を超えたら年に1回のバリウム自治体によっては50歳を超えたら2年に1回の胃カメラを行っています。ただし、ピロリ菌感染(除菌も含め)の方は胃がんリスクが高いので、年に1回の胃カメラをしてください。

■ Q5:ピロリ菌はどうやって調べますか?

A:胃カメラを使って調べる方法と胃カメラを使わない方法があります。

胃カメラを使わず、血液抗体検査や便抗原検査、尿素呼気試験で調べる方法もあります。ただしこれらは保険が適用されません。胃カメラで胃がんがないことを確認した上で検査するのであれば保険が適用されます。

■ Q6:胃痛が続くのですが、胃がんでしょうか?

A:胃がんに特徴的な症状は無いので、症状だけで胃がんがどうかの診断はできません。持続する胃痛、40歳を超えて症状が出た、体重減少を伴う場合は胃がんの可能性がありますので、早めに胃カメラを受けておいてください。

■ Q7:胃がん関係ですが、癌になりやすいでしょうか?

A:胃がんの原因のほとんどがピロリ菌感染です。ピロリ菌は家庭内感染を起こすことも多いため、家族に胃がんの方がいた場合は、ピロリ菌感染及び胃がんのリスクが高くなります。早めに検査しておくことが重要です。

■ Q8:ピロリ菌がいなければ胃がんにならない?

A:いいえ、0ではありません。逆流性食道炎や腸上皮化生などはリスクになります。

■ Q9:鎮静剤での胃カメラは安全?

A:適切に管理されていれば安全に検査が可能です。当院では経験豊富な内視鏡専門医が検査を担当しています。


9.まとめ ─ 胃がんは「無症状のうちに検査」が唯一の予防

  • 胃がんは日本で依然として多い

  • ピロリ菌が最大のリスク

  • 初期に症状はほぼない

  • 胃カメラで早期発見できればほぼ完治

  • 40歳を超えたら毎年の胃カメラが最も重要

大阪本町胃腸内視鏡クリニックでは、

苦しくない、眠っている間に終わる胃カメラ を提供しています。

「なんとなく不安…」という方でも大歓迎です。

症状がなくても、まずは一度チェックしておきましょう。


当法人では「大阪から胃がん、 大腸がんを撲滅する」 と目標に掲げています。

森ノ宮胃腸内視鏡ふじたクリニック、大阪本町胃腸内視鏡クリニックともに、 胃カメラ大腸カメラを専門とする内視鏡クリニックです。 鎮静剤麻酔を使った楽な胃カメラ、大腸カメラを行っています。

消化器内視鏡専門医による高精度かつ苦痛の少ない内視鏡検査を通じて、胃がんや大腸がんの早期発見と予防を目指しています。

胃がんの原因の多くはピロリ菌感染です。大腸がんの原因の多くは大腸ポリープ(腺腫)です。ピロリ菌の除菌治療をすることで胃がんの予防につながります。大腸ポリープを切除することで大腸がんの予防につながります。当法人では ピロリ学会認定、 内視鏡学会専門医が診断と治療に当たっています。

胃もたれ、胸焼け、腹痛、便秘や下痢、血便などの症状は、早期に内視鏡検査を受けることで深刻な病気の予防につながります。特に40歳以上の方には定期的な胃カメラや大腸カメラの受診をお勧めしています。

【森ノ宮胃腸内視鏡ふじたクリニック】

2016年に開業し、年間約4000件の内視鏡検査を行っています。

JR森ノ宮駅直結、地下鉄森ノ宮駅から徒歩3分 ビエラ森ノ宮3階

胃カメラ・大腸カメラの予約はコチラ:https://junnavi.com/morinomiya-naishikyo/sindex.html

ホームページ:https://www.morinomiya-naishikyo.com

公式LINE:https://page.line.me/245ubgqw

【大阪本町胃腸内視鏡クリニック】

2022年に開業し、年間4000件の内視鏡検査を行っています。

内視鏡検査や診察は全て完全予約制です。

胃カメラ・大腸カメラの予約はコチラ:https://junnavi.com/honmachi/

ホームページ:https://www.morinomiya-naishikyo.com/osaka_hommachi/

公式LINE:https://page.line.me/471fvlxv

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