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2026.01.22

胃・十二指腸潰瘍とは?症状・原因・治療・予防まで消化器内科医が徹底解説

胃・十二指腸潰瘍とは?

 

放置すると危険な消化管の病気を正しく理解しましょう

胃・十二指腸潰瘍とは、胃や十二指腸の粘膜が深く傷つき、えぐれた状態(潰瘍)になる病気です。

単なる胃炎とは異なり、粘膜の深層まで障害されるため、出血や穿孔(穴が開く)といった重篤な合併症を引き起こすことがあります。

以前は中高年に多い病気とされていましたが、近年では

・ストレス

・鎮痛薬(NSAIDs)の使用

・ピロリ菌感染

などを背景に、若年層でも発症するケースが増加しています。


胃潰瘍と十二指腸潰瘍の違い

 

項目 胃潰瘍 十二指腸潰瘍
痛みのタイミング 食後に痛むことが多い 空腹時・夜間に痛む
年齢層 中高年に多い 比較的若年者にも多い
胃酸分泌 正常~低下 過剰なことが多い
がんとの関連 胃がんとの鑑別が重要 がん化はまれ

※症状だけでの判別は困難なため、胃カメラ検査が必須です。


胃・十二指腸潰瘍の主な症状

【よくみられる症状】

  •  ・みぞおちの痛み・不快感
     ・胃もたれ
     ・吐き気・嘔吐
     ・食欲不振
     ・胸やけ

【注意が必要な危険症状】

以下の症状がある場合は、早急な医療機関受診が必要です。

 ・黒色便(タール便)
 ・吐血
 ・めまい・ふらつき
 ・急激な腹痛
 ・冷や汗、動悸

これらは消化管出血や穿孔(穴が開く)を示唆する重要なサインです。出血がひどいと、輸血が必要になることもあります。消化管穿孔を起こした場合は、腹腔内に胃液や細菌が漏れ腹膜炎起こし、最悪の場合、命に関わることがあります。

胃の不調を感じたら、我慢せず胃カメラ検査をおすすめします。

「少し胃が痛むだけだから」

「忙しくて後回しにしている」

このような理由で受診を先延ばしにしている間に、胃・十二指腸潰瘍が進行し、出血や入院が必要になるケースも少なくありません。胃潰瘍・十二指腸潰瘍は、👉 胃カメラ検査で正確に診断できる病気です。

大阪本町胃腸内視鏡クリニックでは
 ☑️経験豊富な消化器内科専門医が検査
 ☑️鎮静剤を使用した「苦痛の少ない胃カメラ」
 ☑️検査当日の結果説明

を行っています。胃痛・胃もたれ・黒色便などの症状がある方は、早めの検査をご検討ください。

胃カメラ検査のご予約はこちら


胃・十二指腸潰瘍の原因

 

① ピロリ菌感染

胃潰瘍・十二指腸潰瘍の最大の原因がヘリコバクター・ピロリ菌感染です。ピロリ菌は胃粘膜に慢性的な炎症を起こし、粘膜防御機構を弱めます。日本人の胃潰瘍患者の約70%、十二指腸潰瘍患者の約90%がピロリ菌感染と関連しています。

またピロリ菌感染者は現在でも2000万人から3000万人いると推定されています。


② 鎮痛薬(NSAIDs)の使用

  • ロキソニン、ボルタレン、イブプロフェンなどの非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)は、胃粘膜を守る物質の生成を抑制し、潰瘍を引き起こすことがあります。

特に高齢者、長期使用、空腹時服用ではリスクが高まります。(よく解熱鎮痛剤とともに、胃薬が処方されているのはこういった理由からです)

現在、ロキソニンなどの解熱鎮痛剤は薬局でも市販されています。鎮痛剤を使い続けると胃腸障害をきたすことがあり、長期服用には注意が必要です。


③ 強いストレス

精神的・肉体的ストレスにより胃酸分泌増加、胃粘膜血流低下が起こり、潰瘍形成につながります。


④ その他の原因

  • 喫煙、過度の飲酒、重篤な病気・大手術後(ストレス潰瘍)、Zollinger-Ellison症候群(まれ)など


胃・十二指腸潰瘍の診断方法

 

胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)

最も重要で確実な検査です。

胃カメラで分かること

  •  ☑️潰瘍の有無・大きさ・深さ
     ☑️出血の有無
     ☑️がんとの鑑別
     ☑️ピロリ菌検査(生検)

※胃潰瘍は胃がんとの鑑別が必須なため、内視鏡検査が不可欠です。胃がんが原因で胃の粘膜が深く削れることがあり、良性の胃潰瘍との鑑別が必要です。
鑑別が難しい場合は、制酸剤を飲んだ後、数ヶ月後に再度胃カメラを行うこともあります。(良性の潰瘍であれば治癒しているが、胃がんが原因の場合は治っていない、または増悪していることがあります)


ピロリ菌検査

  •  ①内視鏡生検(ウレアーゼ法)
     ②尿素呼気試験
     ③便中抗原検査
     ④血液抗体検査

それぞれに特徴があり、メリットやデメリットがあります。
例えば、①の方法は胃カメラのともに検査することができます。しかし、制酸剤(胃薬)を飲んでいる状態では、ピロリ菌の勢いが収まるため、偽陰性(本当はピロリ菌がいるのに、結果が陰性)となることがあります。

特に注意が必要なのは④です。抗体検査は血液検査で簡単なため、検診などで用いられることがあります。
抗体はピロリ菌にかつて感染していた人(除菌治療済み)でも体内に残るため、陽性となります。また近年問題になっているのが、検査キットが変わり検出方法が変わったことで、ピロリ菌に1度も感染していなくても、抗体の数値が高く出ることが分かっています。
Youtube「検査陽性なのに、ピロリ菌がいない?」


胃・十二指腸潰瘍の治療

 

① 薬物療法(基本治療)

潰瘍の治療薬の基本は制酸剤です。胃潰瘍では8週間、十二指腸潰瘍では6週間の投薬が保険で認められています。

PPI(プロトンポンプ阻害薬)P-CAB(ボノプラザン)→ 潰瘍治癒率は90%以上


② ピロリ菌除菌治療

ピロリ菌陽性の場合は除菌治療が必須です。ピロリ菌は自然に排除されることなく胃十二指腸潰瘍の再発の原因となります。それだけではなく、慢性胃炎が進み、胃がんのリスクが高まります。

除菌のメリット

  • ・潰瘍再発率を大幅に低下
    ・胃がんリスク低下


③ 出血時の内視鏡治療

  • ・クリッピング
    ・焼灼止血
    ・注射療法

潰瘍から活動性の出血があった場合は、止血処置をする必要があります。多くは、入院の上で内視鏡的止血術を行います。
内視鏡的に止血が困難な場合や出血量が多い場合は、緊急手術が必要となることもあります。


胃・十二指腸潰瘍の予防法

 

【生活習慣の改善】

  • ・禁煙
    ・節酒
    ・規則正しい食事

【薬の適切な使用】

  • ・鎮痛薬の自己判断使用を避ける
    ・必要時は胃薬併用

【ピロリ菌除菌後のフォロー】

  • ・定期的な胃カメラ検査(年に1回)

    •  

      胃・十二指腸潰瘍は「早期発見・早期治療」が何より重要です

      胃・十二指腸潰瘍は、

      早期に発見すれば内服治療で改善するケースがほとんどです。一方で、放置すると消化管出血、穿孔といったリスクが高まります。

  • 「今すぐ検査が必要か分からない」という方も、まずは一度、専門医にご相談ください。

    大阪本町胃腸内視鏡クリニックでは、患者さま一人ひとりの症状に合わせて最適な検査方法をご提案しています。

    胃カメラ検査のWEB予約はこちら


胃・十二指腸潰瘍でよくある質問(FAQ)

Q1. 胃潰瘍は自然に治りますか?

軽症例では改善することもありますが、再発・出血リスクが高いため治療が必要です。

Q2. 胃潰瘍は胃がんになりますか?

直接がんになるわけではありませんが、胃がんとの鑑別が重要です。
また、胃潰瘍の原因がピロリ菌であった場合、ピロリ菌を放置すると、胃がんの発生リスクになります。

Q3. 痛みがなくても潰瘍はありますか?

あります。無症状で出血しているケースもあり注意が必要です。

Q4. 食事制限は必要ですか?

刺激物・アルコールは控えましょう。

Q5. 再発しやすいですか?

ピロリ菌未除菌や生活習慣が改善されない場合、再発率は高くなります


胃の不調がある方は早めの胃カメラ検査を

胃・十二指腸潰瘍は、早期発見・適切な治療で完治が可能な病気です。

一方で、放置すると命に関わる合併症を引き起こすことがあります。

大阪本町胃腸内視鏡クリニックでは
☑️苦痛の少ない胃カメラ
☑️鎮静剤を用いた検査
☑️消化器専門医による診断
☑️日本ヘリコバクター学会認定医による除菌治療 を行っています。

胃痛・胃もたれ・黒色便などの症状がある方は、お早めにご相談ください。

医師監修・執筆情報

本記事は消化器内科専門医が監修しています

本記事は、

大阪本町胃腸内視鏡クリニック 院長(消化器内科専門医・内視鏡専門医)が、最新の医学的知見と臨床経験に基づき監修・執筆しています。

胃・十二指腸潰瘍は、症状が似ていても、胃炎、胃がん、機能性ディスペプシアなどとの鑑別が重要な病気です。

当院では、

✔ 日本消化器内視鏡学会ガイドライン

✔ 日本消化器病学会の診療指針

に基づき、正確な診断と安全性を重視した治療を行っています。

※本記事は一般的な情報提供を目的としており、

実際の診断・治療は医師による診察が必要です。


 

大阪本町胃腸内視鏡クリニック

  • 消化器内科・内視鏡内科

  • 胃カメラ・大腸カメラ専門クリニック

  • 鎮静剤を使用した苦痛の少ない内視鏡検査に対応

▶ 胃カメラ検査の詳細・予約はこちら

(内部リンク)


 

医療法人 幸生会について

  • 当法人では「大阪から胃がん、 大腸がんを撲滅する」 と目標に掲げています。

    森ノ宮胃腸内視鏡ふじたクリニック、大阪本町胃腸内視鏡クリニックともに 内視鏡専門クリニックです。 鎮静剤麻酔を使った楽な胃カメラ、鎮痛剤を使った痛くない大腸カメラを行っています。

    消化器内視鏡専門医による高精度かつ苦痛の少ない内視鏡検査と診断によって、胃がんや大腸がんの早期発見と予防、撲滅を目指しています。

    ⚫︎胃がんの原因の多くはピロリ菌感染です。
    ⚫︎大腸がんの原因の多くは大腸ポリープ(腺腫)です。
    ⚫︎ピロリ菌の除菌治療をすることで胃がんの予防につながります。
    ⚫︎大腸ポリープを切除することで大腸がんの予防につながります。

    当法人では ピロリ学会認定医、 内視鏡学会専門医が在籍しています。

    【森ノ宮胃腸内視鏡ふじたクリニック】

    2016年に開業し、年間約4000件の内視鏡検査を行っています。JR森ノ宮駅直結、地下鉄森ノ宮駅から徒歩3分 ビエラ森ノ宮3階

    胃カメラ・大腸カメラの予約はコチラ:https://junnavi.com/morinomiya-naishikyo/sindex.html

    ホームページ:https://www.morinomiya-naishikyo.com

    公式LINE:https://page.line.me/245ubgqw

    【大阪本町胃腸内視鏡クリニック】

    2022年に開業し、年間4000件の内視鏡検査を行っています。内視鏡検査や診察は全て完全予約制です。

    胃カメラ・大腸カメラの予約はコチラ:https://junnavi.com/honmachi/

    ホームページ:https://www.morinomiya-naishikyo.com/osaka_hommachi/

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