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2026.01.14

過敏性腸症候群(IBS)の症状・治療・予防を専門医が解説|大腸カメラで安心確認

はじめに|「お腹の不調」が続く現代病

過敏性腸症候群(IBS)は、現代社会において非常に増えている腸の病気です。通勤・通学前にお腹が痛くなる、会議や試験前に下痢が止まらない、便秘と下痢を繰り返す――このような症状に心当たりはありませんか。

検査をしても「異常なし」と言われたのに症状が続くため、不安を抱えながら生活している方も少なくありません。過敏性腸症候群は命に関わる病気ではありませんが、生活の質(QOL)を著しく低下させます。

一方で、似た症状の中には大腸がんや炎症性腸疾患など、見逃してはいけない病気が隠れていることがあります。本記事では消化器内科専門医の立場から、過敏性腸症候群について医学的に正確かつ分かりやすく解説し、なぜ大腸カメラ検査が重要なのかまで詳しく説明します。


過敏性腸症候群(IBS)とは

過敏性腸症候群とは、内視鏡検査や画像検査で明らかな異常が認められないにもかかわらず、腹痛や便通異常(便秘または下痢)が慢性的に続く機能性消化管疾患です。

RomeⅣ基準 

過敏性腸症候群の診断は、RomeⅣ基準と呼ばれる国際診断基準をもとに診断されます。

Rome基準では 腹痛が

①最近3カ月のなかの1週間につき少なくとも1日1以上を占め

②次のa-cのうち2項目以上に該当する

 a 排便に関連する
 b 排便頻度の変化に関連する
 c 便の形状の変化に関連する

 また少なくとも診断の6カ月以上前に症状が出現し、最近3カ月は上記基準を満たしている場合に

 過敏性腸症候群と診断されます。

  •  

日本における有病率

日本では成人の約10〜15%が過敏性腸症候群を有するとされ、決して珍しい病気ではありません。特に20〜50代の働き盛りの世代に多く、女性にやや多い傾向があります。


過敏性腸症候群の症状を詳しく解説

 

過敏性腸症候群の病型

  • 過敏性腸症候群は便の形状に合わせて、下痢型、便秘型、混合型、分類不能型と4型に分けられます。

便通異常のタイプ別解説

下痢型(IBS-D)

  •  ●突然の便意、急な腹痛

  •  ●水様便・軟便

  •  ●外出前や緊張時に悪化

  •  一日に何度も起こり、便を出し切ると一時的に治まることが多いです。突然の便意のため、外出が困難になる、普通電車しか乗れない、通勤や通学中に不安になる、といった傾向があります。ストレスで悪化するなどの悪循環で、余計に症状が強くなることがあります。
  • 逆に不安が減ると症状が良くなることがあり、「塾に行くまでは腹痛があったが、塾に行かないでいいと言われたら症状が改善した」と仮病(詐病)と間違われることがあります。
  •  男性の若い世代に多い傾向があります。

便秘型(IBS-C)

  •  ●硬い便(うさぎの糞のようなコロコロとした便)

  •  ●排便困難

  •  ●残便感(排便後もスッキリしない)

  •  ●腹痛や腹部膨満

 

単なる便秘とは異なり、腹痛と便秘(コロコロと硬い便)がセットで、排便で一時的に症状が改善する慢性的な疾患です。
腸がストレスや刺激に過敏にはんおうする機能的な疾患です。

混合型(IBS-M)

  • 下痢と便秘を交互に繰り返す

便以外にみられる症状

  •  ●腹部膨満感

  •  ●おならが多い

  •  ●吐き気

  •  ●全身倦怠感


過敏性腸症候群の原因|なぜ起こるのか

腸管運動異常

腸の動きが過剰または低下することで、下痢や便秘が起こります。

腸の動きは自律神経で調整されています。「動かせ」と言って随意的に動くものではなく、自律神経が自動的に動きを調整しています。
具体的には、交感神経が働くと運動を抑え、副交感神経が働くと運動を促します。そのバランスが崩れると、腸の動きが過剰に動きすぎたり、止まってしまうのです。

内臓知覚過敏

通常では痛みを感じない刺激でも、強い痛みとして脳に伝わります。

ストレスと脳腸相関

腸と脳は密接に連携しており、心理的ストレスが腸の症状として現れます。

食事・生活習慣

  •  ●脂質の多い食事

  •  ●アルコール

  •  ●カフェイン

  •  ●不規則な生活


過敏性腸症候群と間違えやすい病気

  •  ●大腸がん

  •  ●潰瘍性大腸炎

  •  ●クローン病

  •  ●感染性腸炎:感染性腸炎が治ったあとに、腸の蠕動運動だけが乱れて過敏性腸症候群に移行することもあります。

見逃してはいけない危険なサイン

  •  ☑血便

  •  ☑体重減少

  •  ☑夜間の腹痛

  •  ☑40歳以上で初発

これらがある場合、大腸カメラ検査が必要です。過敏性腸症候群はあくまで「見た目で分かる病気(器質的疾患がない)」ことが前提であり、そのためには大腸カメラを受けておく必要があります。特に上記のような危険なサインがあった場合には、過敏性腸症候群以外の病期が隠れている可能性が高く、一度は大腸カメラを受けておくようにしましょう。


過敏性腸症候群の診断方法

Rome IV診断基準

IBSは国際的なRome IV基準を用いて診断されます。

大腸カメラ検査の役割

IBSは除外診断であり、大腸がんなどを否定するために大腸内視鏡検査が重要です。


過敏性腸症候群の治療法

薬物療法

  •  ●整腸剤

  •  ●下痢止め

  •  ●便秘薬

  •  ●腸管運動調整薬

  •  そのほかにも漢方薬や、抗不安薬なども使用することがあります。(心療内科の診察)

食事療法(低FODMAP食)

低FODMAP食はIBS症状改善に有効です。

【FODMAP】について

FODMAPとは、小腸で吸収されにくく、大腸で腸内細菌のエサとなって急激には発酵する糖質の総称です。
 F:Fermentable(発酵しやすい)
 O:Oligosaccharides(オリゴ糖)小麦、玉ねぎ、豆類など
 D:Disaccharides(二糖類) 
 M:Monosaccharides(単糖類)果物やはちみつ
 A:And
 P:Polyols(ポリオール)キシリトールなど

これらを多く含む食品を取ると、過剰なガスが発生し、下痢や便秘、腹痛、お腹の張りといった不調を引き起こす可能性があります。
どのような食材が高いのか、低いのかはネットで詳しく分類されています。

ただし注意点があります。それは高FODMAPが悪い、低FODMAPが良い、低FODMAPなら治る、というものではないということです。腸内細菌は一人ひとり異なります。どの食材や自分の腸に合っているか、合っていないかも個人差があります。あくまで参考程度にとどめておき、食品が偏らないようにしましょう。

心理療法・生活指導

  •  睡眠改善

  •  運動習慣

  •  ストレス対策


過敏性腸症候群の予防法

  •  

  •  予防法の基本は、生活習慣とストレス管理です。

  •  ■生活習慣

  •  食生活:早食いや食べすぎは避けましょう。脂っこいものやアルコール、香辛料は控えめがお勧めです。食物繊維を摂る事は重要です。

  •  排便習慣:便意があれば我慢せずにトイレに行きましょう。ガスを我慢すると腹痛を起こしたり、腸内発酵が進みガスが増える原因になります。
  •  ■ストレス管理 
  •  規則正しい生活

  •  睡眠時間の確保:出来れば1日7~8時間の睡眠時間を確保しましょう
  •  軽い運動:1日30分程度歩くことをお勧めします。出来れば緑のある公園や通りをあることで、精神的なリラックス作用も期待できます。
  •  医師に相談:症状が続くときは我慢せずに医療機関に相談しましょう。今は色々な薬がありますので、ご自身の症状に合った治療をすることもストレスの改善になります。

よくある質問(FAQ)

Q1. 過敏性腸症候群は治りますか?

症状コントロールは可能です。自然に症状が治まることもありますが、一方で再燃しやすいのも特徴です。症状がある場合は、投薬治療をすることが大事です。

Q2. 大腸がんとの違いは?

内視鏡検査で確認します。大腸がんは大腸カメラでのみ診断が可能です。 一方で過敏性腸症候群では、大腸カメラでは何の異常もないことが重要な診断基準になります。

Q3. 市販薬で治せますか?

一時的改善はあるかもしれません。ただし市販薬は病院で処方される薬と違って、成分量が少なかったり種類が限られていますので、市販薬で改善が乏しい場合は、医療機関で相談下さい。

Q4. 何科を受診すべき?

消化器内科です。

Q5. ストレスが原因ですか?

大きく関与します。


大腸カメラ検査で安心を|大阪本町胃腸内視鏡クリニック(予約導線強化)

過敏性腸症候群(IBS)は命に関わる病気ではありませんが、大腸がんや炎症性腸疾患と症状が非常によく似ていることが問題です。特に以下に当てはまる方は、早めに大腸カメラ検査を受けることを強くおすすめします。

大腸カメラを受けた方がよい方

  • ■下痢・便秘・腹痛が3か月以上続いている

  • ■症状が良くなったり悪くなったりを繰り返す

  • ■市販薬を使っても改善しない

  • ■血便・便が細くなった・体重減少がある

  • ■40歳以上で初めて症状が出た

  • 「過敏性腸症候群だと思うが、本当に大丈夫か不安」

これらは、実際に当院へ大腸カメラ検査を受けに来られる患者さんから非常によく聞くお悩みです。


なぜ「念のための大腸カメラ」が重要なのか

過敏性腸症候群は、検査で異常がないことを確認して初めて診断できる病気です。つまり、大腸カメラを一度受けることで「安心」を得られるという大きなメリットがあります。

実際に、

  • 「検査で異常がなく、症状に向き合えるようになった」

  • 「大腸がんではないと分かり、不安が軽くなった」

という声を多くいただいています。


当院の大腸カメラ検査の特徴

大阪本町胃腸内視鏡クリニックでは、初めての方でも安心して検査を受けていただける体制を整えています。

  • ■鎮静剤を使用した苦痛の少ない大腸カメラ

  • ■消化器内科・内視鏡専門医が検査及び診察を担当

  • ■ポリープが見つかれば日帰り切除にも対応

  • ■土曜日検査対応でお仕事が忙しい方も安心

  • ■大阪本町駅から徒歩すぐの通いやすい立地


「まだ検査は早い?」と迷っている方へ

「過敏性腸症候群だと思うけれど、検査までする必要があるのか分からない」

そのように迷われる方は非常に多いです。しかし、症状だけでIBSと大腸がんを見分けることはできません

検査を受けた結果、異常がなければそれで安心できますし、万が一病気が見つかっても早期発見・早期治療につながります


大腸カメラ検査のご予約について

当院では、WEB予約にて大腸カメラ検査のご予約を受け付けています。

  • 「まずは相談だけしたい」

  • 「検査が必要か聞いてみたい」

という段階でも問題ありません。消化器内科医が丁寧にお話を伺い、本当に必要な検査のみをご提案します。

👉 過敏性腸症候群かも?と感じたら、大腸カメラで一度しっかり確認しましょう

👉 【大腸カメラ検査のご予約はこちら】https://junnavi.com/honmachi/

👉【過敏性腸症候群についての詳しいYoutube解説はこちら】https://youtu.be/WjlpBJeBlUU


医師監修・執筆者情報(E-E-A-T)

大阪本町胃腸内視鏡クリニック 院長
消化器内科専門医/内視鏡専門医

本記事は臨床経験と医学的根拠に基づき作成しています。


※本記事は一般的な医学情報の提供を目的としており、診断・治療は医師の診察が必要です。

 

当法人では「大阪から胃がん、 大腸がんを撲滅する」 と目標に掲げています。
森ノ宮胃腸内視鏡ふじたクリニック、大阪本町胃腸内視鏡クリニックともに 内視鏡専門クリニックです。 鎮静剤麻酔を使った楽な胃カメラ、鎮痛剤を使った痛くない大腸カメラを行っています

消化器内視鏡専門医による高精度かつ苦痛の少ない内視鏡検査と診断によって、胃がんや大腸がんの早期発見と予防、撲滅を目指しています。
胃がんの原因の多くはピロリ菌感染です。
大腸がんの原因の多くは大腸ポリープ(腺腫)です。
ピロリ菌の除菌治療をすることで胃がんの予防につながります。
大腸ポリープを切除することで大腸がんの予防につながります。

当法人では ピロリ学会認定医、 内視鏡学会専門医が在籍しています。
【森ノ宮胃腸内視鏡ふじたクリニック】
2016年に開業し、年間約4000件の内視鏡検査を行っています。
JR森ノ宮駅直結、地下鉄森ノ宮駅から徒歩3分 ビエラ森ノ宮3階
胃カメラ・大腸カメラの予約はコチラ:https://junnavi.com/morinomiya-naishikyo/sindex.html
ホームページ: https://www.morinomiya-naishikyo.com
公式LINE:https://page.line.me/245ubgqw

 

【大阪本町胃腸内視鏡クリニック】
2022年に開業し、年間4000件の内視鏡検査を行っています。
内視鏡検査や診察は全て完全予約制です。
胃カメラ・大腸カメラの予約はコチラ:https://junnavi.com/honmachi/
ホームページ: https://www.morinomiya-naishikyo.com/osaka_hommachi/
公式LINE: https://page.line.me/471fvlxv
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